2017年7月17日月曜日

【音楽】新生! Noble Audioのイヤホン7種類を一挙試聴レビュー!【ポタフェス】

秋葉原で開催された eイヤホン 主催 ポタフェス 2017 Spring&Summer が秋葉原で開催されました。

Noble Audio のユニバーサルタイプ イヤホンが、日本国内では販売終了だったモデルも新パッケージになり再販される、ということだったので早速全機種を聴いてきました。
Noble Audio といえばマルチドライバー機、その代名詞でもある 10BA の Kaiser 10 (K10) は
有名でしょう。

結論を先にいうと、全モデルに何らかの特徴があるのでオススメだけではなく、すべてを視聴してみて欲しいイヤホンです。このエントリがその試聴の参考になれば嬉しいです。

Noble Audio(ノーブル オーディオ 日本公式サイト)

もちろん日本では Kaiser Encore や Katana といったフラッグシップはこれまで通り、取り扱いのある量販店で購入できましたが、その他のモデルは販売終了になっていました。

新パッケージとして変わる部分は、梱包パッケージが変わるほか、アップグレード用の別売りケーブルが全モデルで標準装備になる(超重要)ということで、この違いについても試聴しました。

いいですか。
アップグレード用の別売りケーブルが全モデルで標準装備になるのです。
大切です。何度でも言います。

別売アップグレードケーブルが標準装備

新パッケージになって付属のケーブルが銀メッキ線に変わりました。

これはもともとアップグレード用のケーブル「Ultra Thin ケーブル」として販売されているもので、代理店が試聴を重ねた結果 Noble Audio の良さをより発揮するためには必要だと判断したとのことです。

特徴
  • 低域が落ち着き引き締まる
  • 中高音域の解像感がよくなる
  • 高音域の伸びがよくなる
  • ケーブルがとにかく軽い
  • しなやかな線材
  • タッチノイズが少ない
  • 硬いもので挟むと切れそう
  • 巻くと絡まりやすい
中高音域の解像感がよくなること、高音域の周波数帯がよく伸びることで Noble Audio らしさがよく出ていると思います。

Sage や Django では特徴が生かされたかなり良い方向で影響します。

手に感じる細さ的に絡まるとなんとなく怖い感じがするのが人情ってもんかなと思いますが、実際のところはしなやかな線材なのと作り的に強度はそれなりにあるということです。

ケーブルの細さやしなやかさもあり、タッチノイズは少なそうです。

一方、旧来の標準ケーブルは低域が緩めになり、解像感が密集する感じなので Ultra Thin ケーブルに比べて粗さはありますが全体的に迫力が出ます。

案外 Savanna や Katana あたりだとこの標準ケーブルの方が好みという方はいそうな気がします。

標準ケーブルにバランス接続端子がついているとこれはこれで使いみちがありそうですね。

しなやかで使い勝っても悪くないですし、できれば同梱してくれる(か、3-4000円で売っている)と嬉しいですね。

装着感・装着方法

全モデル概ね同じ形状なので、装着方法、装着感は同じといっていいでしょう。

カナル型イヤホンの場合、通常は耳の置くまで押し込む感じで装着しますが、何種類か試してみた感じでは
1サイズ上のイヤーチップを装着して耳の入り口に蓋をする
という装着が一番音の広がり方と低域の出方が自然に感じました。

ステムが太く短いため、耳道で支えるというよりも、ケーブルのフックを耳の上に乗せ、イヤホンで耳を塞ぐような感じが良好な装着方法でした。

特に Katana や Kaiser Encore はきちんと装着できていないと、その漏れた音やマスクされた音に敏感に反応するので、社外品のイヤーチップも併せてベストなフィッティングを探すのも面白そうです。

Family

Noble Audio のユニバーサルタイプには2つのプロダクトラインがあり、全7モデルはそれぞれ Reference Family か Musical Family に所属するとのことです。

Reference Family

モニター用途を目的として、フラットな傾向を目指して設計。

  • Savanna
  • Sage
  • Katana
が該当するモデル。

Musical Family

何かに向けた、というよりその人の聴きたい音楽に併せて選んでほしいという音に個性を持たせた設計。

  • Trident
  • Dulce Bass
  • Django
  • Kaiser Encore
が該当するモデル。

各モデルと傾向

全7モデルを、と思ったのですが Kaiser Encore と Katana はもはや別格なので是非聴きにいってみてください。

Trident

出典:Noble Audio
https://nobleaudio.jp
低域、高域に特徴のある音。ちょっとボーカル付近が遠くなる。

バランス的に低域、中高域、高域の3点で敢えてピークを作っている感じ。
トライデント(三叉のほこ)とはよく言ったものです。

ピークの部分が音楽的に訴えたい部分と重なっている場合はマッチしそう。

高域と低域が余裕のない鳴り方をしているのでちょっと息苦しい。

価格帯的にも音質のバランス的にも Savanna でいい気がしますが、低域的にはこちらのほうがよく出ているのでたしかに悩ましいところです。

Noble Audio - Musical Family - Trident




Dolce Bass

出典:Noble Audio
https://nobleaudio.jp
確かにBassではありますが、沈み込むBassではなく低域帯を強調したモデルです。

シンバルで細かな表現をするJAZZとかだともう少し上で伸びが欲しくなり、キレや疾走感を重視するような曲だと制動感が欲しくなります。

Minded Music Sessionのような曲にはよく合うと思うのですが、案外編成の多いクラシックでも色っぽい中低音が聴けます。

もともと低音域の多い曲の場合は、低域で更に厚さがでるので苦手な人はちょっと疲れそう。というか疲れました。

この Doce Bass ほど「ハマる人にはハマる」という表現が的確なものもないでしょう。

なので Noble Audio を何種類か試聴する予定なら、序盤に聴いておいて、他機の解像感と高音の抜けに慣れてしまう前に評価したほうがいいと思います。

Noble Audio - Musical Family - Dolce Bass




Django

出典:Noble Audio
https://nobleaudio.jp
残響音や静けさの表現に長けたモデルです。

例えば、
  1. 全楽器が同時に休符で静寂になる楽曲でミュートされる瞬間のベース弦の振動が伝わる
  2. ピアノのボディ鳴りやハープの隣接した弦の響きが伝わる
といった部分が色っぽく聴こえる機種です。

ドライバ数から来ているのか、低域から中高域までの余裕さがあります。

低域寄りで反響音に色気があり厚みがあるのに解像感の甘さはなく、高域に過度な元気さはなく音色としては落ち着いています。

やはりメーカー公式アナウンスどおり、アコースティックにおすすめ。というところになりそうです。

音数の多いアニソンやテクノポップな曲は少し味が濃いので色気の部分があまり活かせない気はしますが、ジャンルもアーティスト数も多いのでこのあたりは試聴してみるのが一番でしょうか。

録音のいいヘビーメタルなら個人的には悪くないと思います。好みは分かれそう。

Savanna

出典:Noble Audio
https://nobleaudio.jp
解像感の高い高音寄りのフラットな音です。

Noble Audio のモデルでは一番オーソドックスな 4BA のマルチドライバー機。
全体のバランスもよく、音数が多くても破綻せずよく鳴ります。

ドライバー同士の音のつなぎ目をうまく使っているのか、聴こえて欲しい帯域は確保しつつ見通しが悪くなるようなクロスオーバーは抑えている感じです。

かと言ってドライバー同士の音だけというチグハグになっていることもないので絶妙なチューニングと言えるでしょう。

元気に鳴る高域と分離の良い中域は他の音に埋もれることもなく、非常に明るく派手で見通しが良い音が魅力でした。

別売のケーブルが付属して5.7万という価格設定を考えると価格とのバランスは1番良さそうです。

低域側ドライバーを1つ増やすとか、もう少し低域の出るドライバーには出来なかった?と思わなくもないのですが、バランスとしてはこのまま崩れて欲しくないですし難しいところです。

Sage

出典:Noble Audio
https://nobleaudio.jp
特徴として現れ易い音のピークや周波数バランスをフラットにしたことで、結果、クセのない落ち着いた音を鳴らします。

Savannaのキラキラな元気で明るい音と比べると、バランスの良い落ち着いた音ですが、解像感は高く、音の混濁もないので暗さもないです。

ドライバーが無理をしている感じがないため、出音に窮屈さがなく奥行きがあります。

Ultimate Ears TRIPLE.FI 10 の解像感を更に向上させ、低域の制動をしっかりしたような見通しの良いMid寄りな音です。

2BAらしいつなぎ目を意識しない自然さと、2BAらしい低-中-中高が中心のバランスで聴き疲れすることもなく、音楽に意識を奪われることのない究極の「ながら作業イヤホン」と言えそうです。

視聴列で聴こえてきた設計者本人の話では「Sageいいだろ?俺もSage推しなんだよ。」だそうで。

Sage だけ解説が長いのはお気に入りだからです。

税込み5.5万円くらいの価格設定だったら SAVANNA とシェアを取り合ういい勝負してたように思います。

Noble Audio - Reference Family - Sage



総括

Kaiser Encore と Katana も試聴しましたが、ここはもう別格なのでいいかなと。
自分のチープな解説なんかよりも、興味のある方は是非聴いてみて驚いてみてくださいというところです。

Noble Audio - Musical Family - Kaiser Encore

Noble Audio - Reference Family - Katana

  1. Kaiser Encore と Katana は好みに応じて。
  2. Savanna と Sage は好みに応じて。
  3. Dulce Bass と Django と Trident は好みに応じて。
という選択になるように思えます。

一挙に聴き比べをするには評価順が問題で、これを間違えると以降の試聴が苦しくなりそうです。
あまりにも Katana と Kaiser Encore が強すぎて他のモデルに戻れなくなるという意味ですが。

自分の場合は
  • Trident
  • Dulce Bass
  • Django
で一旦どれが好きだったか評価
  • Savanna
  • Sage
でどっちが好きか評価

以降フラッグシップを堪能する時間
  • Kaiser Encore
  • Katana
の順でした。

選択結果は、
フラッグシップだと Katana
常用だと Sage か Savanna
Django は一本あってもいいかなー
という感じでした。

Kaiser 10 (K10) と比較したときに新しい Kaiser Encore は非常に高音域の抜けがよくなり、少し強めに主張するようになりました。そのバランスを考えたとき、個人的には Katana の出来の良いモニタースピーカーにも似たバランスが好きでした。

Sage と Savanna がいいですね。どちらかお好みの方を選びやすいというモデル設定もよいです。

Sage ... もう2万安ければなぁ...

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