2018年11月29日木曜日

バリュートレード社のAVIOT TE-D01bを買ったのでレビューがてらテストした【2018-11-30 追記】

2018-11-30 左右の音で同期が取れなくなる考察を修正

最近、ポータブルオーディオの花形といえばワイヤレス。とりわけ左右のイヤホンが独立しているTrueWireless(いわゆる完全ワイヤレス)が勢いのある状態ですね。

ということで、長いものには巻かれるスタイルとしては一台くらい持っていたいのでAviot TE-D01bというイヤホンを買いました。
バリュートレード社がクラウドファンディングで出資を募っていたのをたまたま初期の頃に見つけて購入していただけなんですが、実際使ってみるとケーブルがないストレスフリーな状態はやはり良いものです。

ケーブルという長いものには巻かれるのは嫌だなぁという所感です。

ワイヤレスイヤホンをワイヤレスイヤホンで接続する形でもあるので音質なんかはどうなんだ?とも思ったのですが、傾向としては良好でした。

音質や使用感の他、機器やBlutoothの仕組み上しかたなく発生してしまう現象などを含めてレビューします。


1.全体の印象

バリュートレード AVIOTブランド公式 QCC3026"搭載の完全ワイヤレスイヤホン AVIOT TE-D01b

使ってみた感想としては、よく出来ているのでは?と思います。
音もよくチューニングされているし、15,000円ならそんなに悪い選択肢ではないと。

低域の存在感はありつつも、中音域重視のため被ってくることもなく明瞭です。
個別でみるとこの低域の存在感の出し方はうまいなぁ、という感想です。


クラウドファンディング出資者向けの分でしか判断していませんが、余談に書いたBlutooth側のバグっぽい動きが気にならなければ結構良い選択肢と思います。

2.音質について

試聴環境

  • Aviot TE-D01b
  • Essential Phone PH-1 Android Pie
  • Spotify Premium Plan
    • Pure AQUAPLUS SEGEND OF ACOUSTICS - AQUAPLUS
    • Fairy Party - ClariS
    • Silver - Fourplay
    • Back In Town - Matt Dusk
    • Apex - Unleash The Archers
    • Pentatonix (Japan Super Edition) - Pentatonix
    • Friday Night In San Francisco - V.A.
    • BIG BAND STAGE - 角田健一ビッグバンド

音の傾向

全体的に明瞭で聴きやすいです。傾向的には映像コンテンツとも相性が良いです。

箱から出した直後では高域に刺さる感じの歪みを感じましたが、4-5時間くらいでナリを潜めました。若干ブーミーだった低域過多感も落ち着いて15時間くらいでまとまった感じがします。

ちなみに、この間はほとんど聴いていないのでどういう変化をしていったのかは不明です。

傾向としては次のような感じかと思います。
  • 全体としては中音域重視で暖色系の音
  • やや強いが嫌味はない高域
  • 色っぽいけれどこもりやふくよかさが出過ぎていない良く制御された中低音
  • ダイナミックドライバーらしいよく沈む重低域

3. 遮音性

筐体自体がそこそこ軽く、耳の中で支えるカナルタイプでノズルが置くまで入るため、イヤーチップが合えば高い遮音性を発揮します。
どのくらいの遮音性かというと、交通量の多い道路の側でも音楽が邪魔されないレベルです。

浅かったりイヤーチップが合っていない場合は、低域不足と自動車の走行音など少し高めの音がよく入ってくるのでフィット具はがわかりやすいです。


付属のFitEar SpinFitは流石に高い密閉性はある反面、耳道の角度や装着の仕方次第では空間が空いてしまうことがあるので自分に合う付け方を探すと良いです。

何事も練習です。

4. 装着感

軽いです。カナルに挿入したノズルだけで本体を支えていますが、耳の中が痛くなることもなく。(注意:筆者は訓練されています)
深く刺さるのでカナルが苦手な人は辛いかも。

5. 各種テスト

ノイズ

機器類の環境に依るとは思いますが、ごく小さい音量で聴いている場合に、静かな曲の出だしでわずかですがチリチリっと通信系のノイズが入ります。子機ではほぼ常に通信系のノイズが乗っています。
普通の音量で音楽を聴いている分には気にはならないです。

遅延

ゲームアプリケーション次第な部分もあるのですが、モノによっては200msくらい遅れる感じがします。音を聞きながらプレイするタイプのゲームは厳しそうです。
ゲームで使いたいかどうかは人の価値観によるので、各自心を強く持ってください。

Netflix、Youtubeではそんなに遅延らしい遅延は気にならなりませんでした。
近年、スマートフォンからイヤホン端子を撤去する方向で流れていてUSB Type-Cからイヤホン端子を生やさなければならなくなりました。
が、TE-D01bはイヤホン単体で9時間のロングランに対応していてバッテリーの持ち的には心配がないので、スマートフォンを充電しながら映像コンテンツを見ることが出来ました。
2時間程度を連続で見ましたがバッテリー的には全く問題なしです。

音質のところにも書いたとおり、中音域重視でよく沈む重低音も表現するため映像コンテンツとも相性は良いと感じました。

音切れテスト

途切れにくいのが本機のウリらしいのでテストしてみました。
確かに切れにくいと思います。

昭和通り岩本町交差点
※ 平日 辛うじて午前中
途絶状態 回数
両機途絶 0
親機瞬断 2
子機瞬断 1

中央通り靖国通り須田町交差点
※ 平日 辛うじて午前中
途絶状態 回数
両機途絶 0
親機瞬断 1
子機瞬断 1

ヨドバシカメラAKIBA店
※ 後日追加予定

6. 余談 完全ワイヤレスの音切れ問題

子機で鳴る音が親機に比べて遅れる

このTE-D01bは、親機→子機間の通信が途切れた際の復帰が非常に早いです。素晴らしい。
すぐに復帰するのですが、一つ致命的ではない(かもしれない)問題が発生することがあります。

この再接続後、子機側の音が一瞬遅れて再生されることがあって、頭の中で音が回る(DTMとかそのあたり的にはPAN振りっぽい)感じになります。
 これ以上遅れるとお風呂場みたいなエコーに聞こえるのでそこまで遅れはない印象ですが。
多分10ms-20msくらいの遅延。44.2KHzなので大体15サンプルくらいでしょうか?

子機への接続エラーが原因で親機側で不要になったフレーム分のバッファが破棄されていないような気がしています。
キューによるバッファ制御の弊害で接続エラー分が捨てられていないのでは?という妄想です。

2018-11-30 いくつか試してみるとこんなに単純じゃなかったので追記しました。

この現象の再現方法は簡単で、装着して音楽がなっている状態のまま、親機を両手で覆うだけでOK。
ただ、左右間の遅延については再現しないことも稀にあるので注意してください。テストには根気が必要です。

このイヤホンTE-D01bではCualcomm社QCC3026チップ使用しています。
Qualcomm QCC3026

この「親機が一旦データを引き受けて子機へ再度転送する際に発生する通信途絶問題」自体はこのチップ自体が解決方法を提示しています。
PhileWeb AVIOT、最大9時間駆動の完全ワイヤレスイヤホン。クアルコム最新チップ「QCC3026」日本初搭載

が、スマートフォン側の対応も必要なため、現時点ではこの解決方法は使用できません。

パッファリング時のフレームを捨てていない問題なのだとしたらファームウェアでチップ側がどうにかしてくださいという感じはするのですがどうなんですかね。

つまり現時点では解決できていない問題であり、将来チップとファームウェアが対応する可能性はあるけれど使用しているスマートフォン次第では解決出来ない問題にもなりうる可能性はあります。

左右PAN振り状態になってからの復帰方法

電源切って再ペアリングが面倒だけど確実です。

完全に復帰できる保証はないですが、概ね復帰できている方法があります。
音楽を停止して0.5秒くらい待つ。「プツ」という切断するときのポップ音がごく微量聞こえるので、このあとに再生し直してください。

ポップ音が聞こえない環境だった場合はとりあえず再生を止めて、2-3秒待ってから再生すると良さそうです。

これを試した理由は前述のバグっぽい状態から考えると
『イヤホン内のプログラムで確保しているであろうバッファを一旦きれいにして再度データを送り直せば良いのではないか』
と予想したからです。

試してみたところら概ねこの方法で治っているので個人的にはそんなに困ってないです。

 

子機で鳴る音が親機に比べて遅れる件の継続調査分(2018-11-30追記)


以前の妄想については一部間違いがありそうです。
両者とも発生のタイミングは「親子のコネクションが切れた時」だと想定しています。
以下は少々度が進んだ悪ノリ妄想をしているかもしれません。

考えられる内容としては2種類あって
  1. 親機と同期した形で子機側がバッファを破棄出来ていない
  2. 親機は自身のバッファを消化しているが子機に消化済みの時間軸のデータを送っている
で再度妄想しました。

1.の場合考えられることは
『親子は物理的なペアリングのみのしか感知していなくて、子は親を見失った時点で動作を止める。』
という動作に対して
『バッファがタイムアウトで切れるまで残ってしまい、短時間で再ペアリングが出来た場合に過ぎた時間軸のバッファが再生されてしまう。』
という現象。

2.の場合考えられることは
『親は子を見失ったが、見つけたので再ペアリングをしてデータを送り直した。』
という動作に対して
『親は親で進む時間軸に対してリアルタイムでデータを消費している。子に送ったデータは再ペアリングした時点のデータで、受け取った子はそのまま再生してしまっている。』
という現象。

どちらの状態だったとしても親子関係があると解決は簡単ではなさそうです。
正直なところ「常に進む時間とそれに同期したメモリ制御とタイムラグのない同期通信を非同期で出来るのか?」という部分が自分の知識ではすぐに解決策を思いつきませんでした。

曲間の切り替わりで子機側が0.5秒くらいイヤホンから通信ノイズぽい音を出しますが、おそらく親から送られたデータをバッファリングしている最中でしょう。
そのくらいのバッファ量を先行で送信した後に都度必要なデータを送り続けている親の負荷を考えると、子機側は親を見失ったらとりあえず止めるという動きも理解できますし、親は親でいつ見失って再接続されても良いようにデータはデコードと送信用のバッファリングはしているはずです。
やっぱり、インスタントに思いつくのはソース側が左右別に送るという解決方法です。そうなるとこの"QCC3026"の本領発揮というところでしょう。

現状としては
  • 音がよくチューニングされていて好みの音であること
  • 装着感が悪くないこと
  • 駆動時間が長いこと
  • 恒久的な解決策は思いつかないが左右のバッファを一旦きれいにしてしまえば通常に戻ること
  • 価格がそんなに高価すぎないこと
から考えるとそこまでネガティブではないです。
むしろ「ああ、うんこれでいいや。満足してる。」というポジションに居ます。


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